パリ条約
パリ条約(1856)(Édouard Dubufe画/フランス史博物館蔵/WIKIMEDIA COMMONS)©Public Domain

パリ条約 Treaty of Paris

パリ条約

  1. パリ条約(1763): 1763年2月10日、イギリス、フランス、スペイン間に結ばれ、七年戦争を終結させた平和条約。イギリスはフランスからカナダとミシシッピ川以東のルイジアナを、スペインからフロリダを得、スペインはそのかわりにミシシッピ川以西のルイジアナを獲得。フランスはインドでも、若干の都市を除く全植民地を放棄し、イギリスは世界制覇の第一歩をしるした。
  2. パリ条約(1783): 1783年9月3日、イギリスと北アメリカ諸邦との間で調印され、翌1784年批准された条約。これによってイギリスはアメリカ合衆国の独立を認め、ミシシッピ川以東がアメリカ領になった。
  3. パリ条約(1814): 1814年5月30日、ナポレオン戦争の終結に伴い、連合諸国とフランスとの間に結ばれた条約。フランスは1792年1月1日時点の国境を認められ、イギリスはセイロン島(スリランカ)、マルタ島、ケープ植民地を獲得。またウィーン会議の開催を決定した。
  4. パリ条約(1815): ナポレオン1世による百日天下ののち、1815年11月20日に結ばれた連合国 とフランスとの第2次条約。フランスはその国境を1790年1月1日時点のものに縮小され、7億フランという多額の賠償金を課せられた。
  5. パリ条約(1856): 1856年3月30日、クリミア戦争を終結させた平和条約。トルコの主権と領土の保全、ボスフォラス・ダーダネルス両海峡の閉鎖、黒海の中立化、ドナウ川の自由航行、ロシアはベッサラビアをモルドバ公国に譲ること、セルビアに自治権を認めることなどを定め、ロシアの南進を阻止した。
  6. パリ条約(1898): 1898年12月10日に調印されたアメリカ=スペイン戦争を終結させた条約。スペインの敗北により、カリブ海や太平洋の旧スペイン植民地はアメリカの管理下に置かれることになった。キューバの独立、フィリピンのアメリカへの譲渡などが定められた。
  7. パリ条約(1947): 1947年2月10日、第2次世界大戦の連合国 と、枢軸国のイタリア、ルーマニア、ハンガリー、ブルガリア、フィンランドとの間で結ばれた条約。敗戦諸国は賠償と領土の割譲を課せられた。

参考 ブリタニカ国際大百科事典

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