スエズ運河
スエズ運河(画像出典:WIKIMEDIA COMMONS

スエズ運河


スエズ運河 Suez ( A.D.1869〜A.D.2018〜)

フランス人レセップスが建設した地中海と紅海を結ぶ全長162㎞の運河。1859年に着工し、69年に完成、ヨーロッパとアジアの距離を短縮した。スエズ運河株式会社の株式は、フランス政府とエジプト政府が所有したが、75年にイギリスは財政難のエジプト政府から株式を購入し、エジプトへの介入を強めた。

スエズ運河

  • エジプトに建設された、地中海と紅海を結ぶ運河。スエズ運河株式会社が1859年に着工し、69年に完成した。
  • フランス人レセップスが建設した地中海と紅海を結ぶ全長162㎞の運河。1859年に着工し、69年に完成、ヨーロッパとアジアの距離を短縮した。スエズ運河株式会社の株式は、フランス政府とエジプト政府が所有したが、75年にイギリスは財政難のエジプト政府から株式を購入し、エジプトへの介入を強めた。
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アジア諸地域の動揺

オスマン帝国支配の動揺とアラブのめざめ

ウラービー運動と英仏の植民地支配

西アジアの動向 エジプト

エジプト
1798ナポレオンのエジプト侵入(〜99)
1805ワッハーブ派、メディナ占領
1805ムハンマド=アリー、エジプトの実権を握る
1818ムハンマド=アリー、ワッハーブ朝を滅ぼす
1822ムハンマド=アリー、東スーダンを征服
1831第1次エジプト=トルコ戦争(〜33)
1839第2次エジプト=トルコ戦争(〜40)
1840ロンドン四国条約:ムハンマド=アリー、シリア放棄
1869スエズ運河完成
1875エジプト、スエズ運河会社の株式をイギリスへ売却
1876イギリス・フランス両国によるエジプトの財政管理
1881ウラービー運動(〜82):イギリス・フランス支配に抵抗するも失敗
マフディー運動(〜98):スーダンがマフディー国家樹立
1882イギリス軍、エジプトを占領、保護化
参考:山川 詳説世界史図録

ロンドン四国条約による市場開放以降、外国資本が進出し、西欧に対する経済的従属が強まった。なかでも1858年にフランス人レセップス Lesseps (1805〜94)によって開始されたスエズ運河建設事業は、資本の44%をエジプト王(1867年以降はへディーヴ khediv =副王の称号を用いる)がひきうけたものの、残りはヨーロッパで公募された。また、南北戦争の勃発(1861)によってアメリカ綿花にかわりエジプト綿花の需要が急速に高まり、外国投資家はエジプトに殺到し、これによって鉄道・運河・工場などの建設が大々的に進められた。

しかしこれらの投資は、エジプト側の対外債務として残った。このため1875年にはスエズ運河株をイギリスに売却したが、76年には外債によって国家財政は破綻し、外国人財務監督官をうけいれ、翌年から歳入の大部分が債務返済にあてられることとなった。外債の返済のため、農民からの徴税は強行され、農民の離散や隷農化が進むとともに、ザワード dhawat と呼ばれる大地主層が形成された。

オスマン帝国の領土縮小地図

❹ 1869年 スエズ運河開通

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