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列強の中国分割

アジア諸地域の動揺 列強の中国分割
中国のケーキ(アンリ・マイヤー画/フランス国立図書館蔵/WIKIMEDIA COMMONS)©Public Domain

列強の中国分割

日清戦争終結から3年後、列強がこぞって中国を分割する様子。左からヴィクトリア女王(英)、ヴィルヘルム2世(独)、ニコライ2世(露)、フランスの象徴・女性像マリアンヌ、日本の象徴・サムライ。背後で清国人がなすすべもなく手を上げてる。

列強の中国分割

19世紀末期、日本がようやく近代国家を形成したころ、欧米先進資本主義諸国は早くも帝国主義段階に突入しようとしていた。諸列強は生産物の販路を海外に広げ、また、直接に資本を輸出して利益を収めるためにこぞって積極的な対外進出政策をとり、植民地獲得を競い合ったが、その矛先は、アジア・アフリカなどの発展途上諸地域に向けられた。

列強の世界政策

イギリスはすでに1875年にスエズ運河株を買収し、1877年にはヴィクトリア女王がインド皇帝に就任してインドを完全に自国の領土とし、1880年代にはビルマ(現、ミャンマー)を併合するなど、ロシアと対立しつつ勢力を東へ仲ばすー方、フランスと対立しつつアフリカ分割を進めた。フランスは1884年、清仏戦争をおこして翌年にベトナムを保護国とし、1887年には仏領インドシナ連邦を形成した。ドイツは、1870年代から80年代に南太平洋の島々を植民地としたが、1890年にはそれまでヨーロッパの現状維持につとめていたビスマルク( Bismarck, 1815〜98)が失脚して、ヴィルヘルム2世(ドイツ皇帝)( WilhelmII、 在位1888〜1918)の親政のもとに、積極的な世界政策を進めた。ロシアはツアーリの専制のもとに、1877年、露土戦争でオスマン帝国を撃破してバルカンに南下するとともに、1890年代にはシベリア鉄道の建設を進めるなど、アジアヘも進出を続けた。また、アメリカも遅ればせながら、1860年代末、太平洋横断の定期航路を開いて東アジア貿易をイギリスと競い、1898年にはハワイを併合し、さらにスペインと戦って(米西戦争)、フィリピンを植民地とした。

日本にとって、とくに脅威だったのはロシアの動きであった。日本は日清戦争によって「朝鮮の独立」を清国に認めさせ、”利益線”たる朝鮮から清国の勢力を排除することに成功したが、三国干渉による日本の威信低下に乗じて、ロシアが朝鮮に勢力を伸ばし、1895(明治28)年7月、親露派政権がつくられた。同年10月、日本公使三浦梧楼(1846〜1926)や日本の軍人・壮士らが中心となり、大院君を擁立してクーデタを強行し、閔妃政権を打倒して親日派政権を樹立させた(閔妃殺害事件)。しかし、翌年2月、三たび政変がおこって朝鮮国王はロシア公使館に移り(露館播遷ろかんはせん)、ロシアを後ろ盾とした政権が発足し、多くの親日派要人が処刑された。その後、日露両国は山県・ロバノフ協定、西·口ーゼン協定などを結んで朝鮮(韓国) における利害の調整をはかったが、韓国を勢力下に収めようとする日本の政策は達成されず、韓国問題をめぐる日露の対立はしだいに深まった。

朝鮮は1897(明治30)年、国号を大韓帝国と改めた。

ー方アジアの大国であった清国が日清戦争に敗れて弱体ぶりを暴露すると、列強の目はいっせいに清国に注がれることになった。ドイツが宜教師殺害事件をきっかけに、1898年に山東半島の膠州湾を租借すると、続いてロシアが、三国干渉によって日本が清国に返還した遼東半島の旅順・大連などを、イギリスが威海衛·九竜半島を、フランスは広州湾をそれぞれ租借し、アメリカも1899年、国務長官ジョン=ヘイ( John Hay, 1838〜1905)が清国に対する門戸開放・機会均等・領土保全を宣言して、列強の清国進出に割り込む姿勢を示した。列強はこれらの租借地を根拠地として鉄道敷設権や鉱山採掘権などを得て、清国での権益を拡大していった

とくにロシアは東支鉄道とうしてつどう敷設権ふせつけんを得て、満州(現中国東北地方)進出を進めた。
アジア諸地域の動揺
中国のケーキ(アンリ・マイヤー画/フランス国立図書館蔵/WIKIMEDIA COMMONS)©Public Domain

日清戦争終結から3年後、列強がこぞって中国を分割する様を描いています。この年、各国による租借、占領、割譲などが次々に行われました。図の左からイギリスのヴィクトリア女王、ヴィルヘルム2世(ドイツ皇帝)、ロシアのニコライ2世、フランスの象徴である女性像マリアンヌ、そして日本を象徴するサムライ。背後には清国人がなすすべもなく手を上げています。 参考: おもしろい世界の風刺画 (OAK MOOK)

列強の中国分割
列強の中国分割(租借地)©世界の歴史まっぷ

参考

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