平城天皇

平城天皇へいぜいてんのう （宝亀5年8月15日（774年9月25日）〜弘仁15年7月7日（824年8月5日））
第51代天皇（在位806年4月9日 - 809年5月18日）。小殿おて親王、後に安殿親王あてのみこ。桓武天皇の第1皇子。母は太政大臣藤原良継（式家）の娘乙牟漏。先代：父・桓武天皇、次代：同母弟・嵯峨天皇。

平城天皇

概略

延暦4（785）年皇太子となり，大同1（806）年即位する。在位中無用の官吏を整理し政務の簡素化をはかった。
大同4年、病のため同母弟・嵯峨天皇に位を譲り上皇となった。尚侍藤原薬子を寵愛したため、薬子の兄・藤原仲成がこれを利用して藤原氏の繁栄をはかった。仲成兄妹は弘仁1（810）年上皇の重祚を企てたが（薬子の変）、露見して仲成は誅に服し、妹・薬子は毒を仰いで死んだ。上皇も薙髪し、大同12年空海から灌頂を受けた。
陵墓は奈良市佐紀町の楊梅陵やまもものみささぎ（市庭古墳）。

律令国家の形成

平安朝廷の形成

平城太上天皇の変（薬子の変）

809（大同9）年、平城天皇は弟の嵯峨天皇に譲位したが、太上天皇としての権威と権力は保持しており、嵯峨天皇が病になると、翌年、寵愛する藤原薬子ふじわらのくすこ（藤原種継の娘）やその兄藤原仲成ふじわらのなかなりとともに再び権力を握ろうとして、もとの平城京への遷都をはかった。
平安京の天皇と平城京の太上天皇の間で「二所朝廷にしょちょうてい」と呼ばれる政治的混乱となったが、迅速な対応をとった嵯峨天皇側の勝利となり、仲成は射殺され、東国に向かうことに失敗した太上天皇は出家し、薬子は毒を飲んだ。「薬子の変」と呼ばれるのは嵯峨天皇が罪を太上天皇に及ぼさないようにしたためで、実は平城太上天皇が深く関わっていた。この変を契機に、天皇の意思を太政官組織に迅速に伝えるための蔵人頭が設けられるなど、政治の仕組みにも影響を与えた。

后妃・皇子女

• 東宮妃・贈皇后：藤原帯子（?-794） – 藤原百川女
• 妃：朝原内親王（779-817） – 桓武天皇皇女
• 妃：大宅内親王（?-849） – 桓武天皇皇女
• 妃：甘南美内親王（800-817） – 桓武天皇皇女
• 尚侍：藤原薬子（?-810） – 藤原種継女
• 東宮妃：藤原縄主娘 – 母は藤原薬子
• 宮人：伊勢継子（772-812） – 伊勢老人女
  • 高岳親王（799-865） – 嵯峨天皇皇太子
  • 巨勢親王（?-882）
  • 上毛野内親王（?-842）
  • 石上内親王（?-846）
  • 大原内親王（?-863） – 伊勢斎宮
• 宮人：葛井藤子 – 葛井道依女
  • 阿保親王（792-842） – 在原行平・業平父
• 宮人：紀魚員 – 紀木津魚女
  • 叡奴内親王（?-835）

参考 Wikipedia

平安朝廷の形成

平安朝廷の形成 律令国家の形成 – 世界の歴史まっぷ

平城天皇が登場する作品

空海

弘法大師空海入定1150年を記念して製作された1984年の映画。空海を北大路欣也、最澄を加藤剛、桓武天皇を丹波哲郎、嵯峨天皇を西郷輝彦が演じています。
空海（映画）登場人物とあらすじ – 世界の歴史まっぷ