アブー・ハーミド・ムハンマド・イブン・ムハンマド・ガザーリー
As reproduced in the frontispiece to McCarthy’s Freedom and Fulfillment (Boston: Twayne, 1980) ©Public Domain

アブー・ハーミド・ムハンマド・イブン・ムハンマド・ガザーリー


アブー・ハーミド・ムハンマド・イブン・ムハンマド・ガザーリー (1058年 – 1111年12月18日)
イスラーム史上もっとも偉大な思想家として知られる。スンナ派がイスラーム世界の中で多数派としての地位を確立する過程の中で最も功績のあった人物の一人。
ガザーリーはスンナ派と対立するシーア派への反論、イスラーム哲学への批判、スーフィズム(神秘主義)への接近を通して、スンナ派のイスラーム諸学を形作った。

アブー・ハーミド・ムハンマド・イブン・ムハンマド・ガザーリー

ガザーリーは存命中に高い名声を得ていたが、没後のイスラーム世界でも思想的権威と見なされ、彼の理論はファトワー(法的回答)を発する多くのウラマー(イスラーム世界の知識人)によって、コーラン(クルアーン)やハディース(預言者ムハンマドの言行録)とともに参照されている。
弟のアフマド・ガザーリーもスーフィズムの思想家として知られており、彼の神秘主義思想の構築には弟の影響があったと考えられている。

概要

ガザーリー

ラテン名はアルガゼル。イスラーム史上最も偉大な思想家として知られる。イランのホラーサーン地方に生まれ、法学や神学、哲学などを修めた後、バグダードのニザーミーヤ学院教授に任じられた。しかし学問と信仰の統一に悩んだガザーリーは、教授職を退き、長い放浪生活の末に、イスラーム神秘主義こそ真理にいたる道であると悟り、この観点から『宗教諸学のよみがえり』を著した。
その著作活動をつうじて、それまで批判の対象とされてきた神秘主義思想は、イスラーム信仰の中に正しく位置づけられることになったのである。

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活動地域

アッバース朝

バグダード、イェルサレムダマスカス

セルジューク朝

ニーシャープール

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