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53.19世紀欧米の文化

  • 1. ロマン主義の文化
  • 2. 現実主義の風潮
  • 3. 19世紀の絵画

53.19世紀欧米の文化

1. ロマン主義の文化

19世紀前半の文化を特徴づけるものはロマン主義である。これは啓蒙思想にみられる理性絶対の風潮への反動として生まれ、個人の感情や想像力を重んじ、民族文化の伝統を尊重する傾向をもっていた。ロマン主義が最も高まりをみせたのは芸術の分野であり、文学・絵画・音楽にすぐれた作品を残した。文学の世界では『レ・ミゼラブル』を書いたフランスのユーゴー、ギリシアの独立戦争に参加したイギリスの情熱詩人バイロン、デカブリストに共感をよせ、作品『オネーギン』『大尉の娘』で知られるロシアのプーシキンが名高い。音楽の世界では、1831年ワルシャワ蜂起の失敗を知り、ロシアに対する怒りを込めて「革命のエチュード」を作曲したポーランドのショパンらが活躍した。

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哲学の分野では啓蒙思想を受け継ぎ、それを克服して批判哲学をうちたてたイマヌエル=カントの思想がヘーゲルによってドイツ観念論哲学として大成された。歴史学ではランケが厳密な史料批判にもとづく近代歴史学の確立に貢献し、「近代歴史学の父」といわれた。

2. 現実主義の風潮

19世紀後半には産業革命の進展とともに自然科学の目覚ましい発達がみられた。物理学ではドイツのマイヤーヘルムホルツがエネルギー保存の法則を発見、生物学・細菌学ではフランスのパストゥールやドイツのコッホにより微生物の研究が進んだ。またイギリスのダーウィンが『種の起源』で、生存競争・自然淘汰と適者生存の進化論を提唱したことは、従来の自然や人間のとらえ方に根本的変革をもたらした。

科学・技術の急速な発達は文学にも影響し、非現実的なロマン主義にかわって現実をありのままに描き出そうとする写実主義や、自然科学の方法を用いて現実を実証的に追求しようとする自然主義の風潮が広がった。写実主義のさきがけとなったのは、19世紀前半のフランスの社会・風俗をいきいきと描いた、『赤と黒』のスタンダールと「人間喜劇」『谷間の百合』のバルサックである。そのあとのゾラは『実験小説論』によって自然主義の文学論を確立した。ゾラはドレフュス事件では「私は弾劾す!」とドレフュスの無罪を叫んだことでも知られる。ロシアの写実主義文学では、ナロードニキ・ニヒリズムと流れる時代のなかで『父と子』で世代の対立を描いたトゥルゲーネフ、『罪と罰』で知られるドストエフスキー、ナポレオン戦争の祖国防衛戦争を描いた『戦争と平和』のトルストイがその代表者である。

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哲学分野ではヘーゲルの学派は彼の死後分裂したが、左派のフォイエルバッハの唯物論はマルクスに受け継がれた。彼はヘーゲルを批判しつつ弁証法的唯物論をたて、資本主義の分析にもとづき、歴史発展の理論として唯物史観をとなえた。またデンマークのキェルケゴールは実存哲学のさきがけとなった。イギリスではベンサムが「最大多数の最大幸福」を主張して功利主義哲学を説き、以後ジョン=ステュアート=ミルに受け継がれた。フランスではコントが実証主義を主張し、社会学の創始者となった。

経済学では、マルサスリカードらの古典派経済学が、自由放任主義は経済発展に必要であると主張した。ドイツのリストは、発展段階がおくれた国民経済は関税などによる国家の保護が必要と説いた。さらにマルクスは史的唯物論にもとづいて資本主義の研究を『資本論』としてまとめ、マルクス主義経済学を樹立した。

3. 19世紀の絵画

1. 古典主義

古典主義絵画
古典主義絵画 ©世界の歴史まっぷ

3. 自然主義

自然主義絵画
自然主義絵画 ©世界の歴史まっぷ
2. ロマン主義

ロマン主義絵画
ロマン主義絵画 ©世界の歴史まっぷ

4. 印象派

印象派
印象派 ©世界の歴史まっぷ
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