ザ・ローマ 帝国の興亡 第三話 革命 ティベリウス・グラックス
ザ・ローマ 帝国の興亡 第三話 革命(C) British Sky Broadcasting 2011

ザ・ローマ 帝国の興亡 第三話 革命 登場人物とあらすじ

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ザ・ローマ 帝国の興亡 第三話 革命
世界初の巨大帝国ローマはいかに頂点を極め、滅びたのか。
ローマ帝国の興亡を6つのエピソードで綴るスペクタクルシリーズ。暴君・ローマ帝国第5代皇帝ネロの真実に迫った第1話「ネロ」から、東ゴートの侵入によって滅亡に向かう西ローマ帝国と皇帝・ホノリウスの最期を描いた最終第6話「西ローマ帝国の滅亡」までを描くなかの第3話「革命」。
これは、自らの生涯を懸けて民衆の権利を守り、共和政ローマに新風を吹き込んだ一人の男ティベリウス・センプロニウス・グラックス(グラックス兄弟の兄)の史実を再現したドラマ。古代ローマ時代の文献に基づき、歴史家の監修を経て制作されている。

ザ・ローマ 帝国の興亡 第三話 革命

あらすじ

物語は政治的、軍事的にも偉大な功績を残した父ティベリウス・センプロニウス・グラックス・マイヨル(大グラックス)の死からはじまる。
それから10年後、ティベリウスは歴史に名を残す。

第三次ポエニ戦争

紀元前146年、北アフリカ・カルタゴ
ローマとカルタゴは120年もの間争いを続けていた。(ポエニ戦争)
この戦の勝者が地中海世界の覇者となる。
ティベリウスはトリブヌス・ミリトゥム(古代ローマの軍団(レギオー)における高級将校・幕僚)として初めて第三次ポエニ戦争でヌミディアに出陣した。
しかし、クァエストル(財務官)で義兄(姉の夫)のスキピオ・アエミリアヌス率いるローマ軍は苦戦を強いられた。
戦況を打破するため、あらゆる建物に放火し、一進一退の攻防が続き、辺りは血で染まった。
6日に及ぶ激しい戦闘の末、ついにカルタゴは陥落した。
アエミリアヌスは、カルタゴのすべての建物を破壊し、二度と再建できないよう不毛の地にしようと塩をまかせ、カルタゴの町は数ヶ月で廃墟と化した。
財宝は全て強奪し、生き残った市民は奴隷とされ、その数は5万人に及んだ。
隆盛を極めた都・カルタゴは闇に葬られた。
ローマはこの後600年、唯一無二の強国となった。だが、そのおごりがティベリウスの革命を招いた。

第三次ポエニ戦争で、ティベリウスはトリブヌス・ミリトゥムとして手柄を得たが、ローマは暗黒時代を迎えていた。

ポエニ戦争後のローマ

ローマに戻ったティベリウスは、首都の惨状に愕然とした。貴族たちが戦果に潤う一方で、民衆は貧困にあえんでいた。

ティベリウスは、母コルネリア・アフリカナ(第二次ポエニ戦争での英雄スキピオ・アフリカヌスの娘)と、スキピオ・ナシカら元老院の集まりに出かける。
クラウディウス・プルケルの話に興味を持つ。

戦で夫を失い、貴族に土地を奪われた女性を目にする。友人マーカス・オクタウィウスが奪った土地だった。オクタウィウスは民衆から奪った広大な土地でぶどう畑を経営し潤っていた。
土地を失った民衆は数千人に上回っていた。貴族は奪った土地でカルタゴの奴隷を働かせた。

ローマの国内事情

過去数百年の間に戦争が何回も勃発し、軍団兵は戦争の期間に関わらず兵役を課せられていたので、自分達の農地を妻子に任せたままであった。多くの農地はうまくいかず、上流階級のもとで購入され、大規模農地経営(ラティフンディウム)として形成しつつあった。また土地によっては国によって徴用されるものもあり、ポエニ戦争後では大規模な農地、不動産が転売借用されていた。兵士たちが兵役を終えてもどこにも行くところがなくなり、ローマへ赴き無産市民と化した。

ヌマンティア戦争

紀元前137年、ティベリウスはクァエストルに選出されて、その年の執政官であったガイウス・ホスティリウス・マンキヌスに従い、ヌマンティア戦争に従軍した。
戦ったのは、40年前に父が制したヌマンティアの人々だった。
マンキヌス指揮のローマ軍は大敗し、撤退するが敵に包囲されてしまう。
ヌマンティア軍は、ティベリウスを呼び出し、今ローマ軍を全滅させないのは、ティベリウスの父はかつて我々と和平結び、裏切らなかったからだと言った。
ティベリウスは、兵士の帰国の保証と引き換えにローマと対等の立場と永遠の平和を約束した。

元老院との対立

命を救われた兵士の家族や民衆はティベリウスの帰還を歓迎した。
だが元老院はマンキヌスとティベリウスを召喚した。
スキピオ・ナシカが、野蛮人と和平条約を結ぶことを許さず、帰還より栄誉ある死を選ぶべきだったと訴えた。
ティベリウスは、和平条約を破ることはローマの不名誉になると答えるが、ヌマンティア人との和平を破棄し、マンキヌスは罰として服を脱がせ鎖で縛りヌマンティアに送り返すことになる。ティベリウスはアエミリアヌスの助けで罰を免れるが、元老院の兵士や民衆のことは全く考えないやり方に憤慨した。

護民官へ立候補

ティベリウスの心と裏腹に、兵士らの命を救ったティベリウスは民衆の英雄となり注目を集めるが、ひとり閉じこもって悩んでいるところにプルケルが訪れる。
元老院でのティベリウスの言動に、君ならローマを変えられる。護民官に立候補し、政治の道に進むことをすすめる。民衆が求めるのは議会に立ち向かえる人間だと。元老院の横暴を止めなければ内乱は避けられない。

民衆の権利を尊重するため十人の護民官が選出されるが、その多くが元老院と通じていた。ティベリウスは違った。
皆が奪われた土地を取り戻す法を作ることを公約に掲げて護民官に立候補する。

スキピオ・ナシカら元老院は自分たちの利益が損なわれるティベリウスの法案に反対するため、対抗馬としてオクタヴィウスを護民官にさせる。

ティベリウスを応援するプルケルは、結束を強めるため自身の娘クラウディアをティベリウスを結婚させる。ティベリウスも喜んだ。

センプロニウス農地法提出

133年、平民会で護民官となったティベリウスとオクタヴィウスは顔を合わせる。
ティベリウスの法案可決に期待を寄せる農民らが大勢集まりティベリウスを応援する。

あらゆる法が平民会で決議される。通常は元老院の意向を伺うが、ティベリウスはその慣習を行わなかった。
護民官ティベリウスは平民会に土地改革法案(センプロニウス農地法)を提出すると、オクタヴィウスがひとり拒否権(古代ローマの拒否権
古代ローマの政務官は護民官に限定されず全ての政務官が拒否権を保有していた。基本的に複数人制の各政務官は同僚の決定に対して拒否権を行使することができ、上位の政務官は下位の政務官の決定を拒否することもできた。同僚を持たない独裁官は下位の全ての政務官に拒否権を使用できる強力な官職であり、それゆえ任期が半年と制限されていた。護民官はその設立経緯からも特殊な官職であり、独裁官を除く全ての政務官に拒否権を行使することが可能であった。それだけではなく護民官の主要任務はこうした拒否権を使用した「否定」の作用であり、それゆえ拒否権は護民官の名と共に語られることが多い。クァエストルは最も下位の官職であり他の政務官への拒否権は持たなかった。
ローマ帝国が成立すると、拒否権は皇帝の特権となった。)を行使した。
裁決を翌日に繰越し、再度開いた民会で、ティベリウスは、裁判所の開廷、国庫を開くこと、市場の開放その他全ての案件に拒否権を行使し、一時的に無法状態となったローマは混乱した。群衆の力を巧みに利用し、ティベリウスは国の機能をまひさせた。
次にオクタヴィウスの罷免を考えるティベリウスに、プルケルは「元老院と民衆のどちらが強くてもダメだ。民衆に力を与えすぎたら混乱が起こる。」と忠告するもティベリウスは聞く耳を持たなかった。

オクタヴィウスは民会投票で解任された。護民官による護民官の解任、この時点でティベリウスは単独の護民官となり、結果として膨大な権力を有する存在となった。そして土地改革法案は可決され、ティベリウスと元老院の溝はさらに深まった。

元老院の逆襲

ナシカとオクタウィウスは、民衆や他の貴族に、ティベリウスは王になろうとしていると虚偽の噂を広める。

ティベリウスは窮地に立たされる。権力が一点に集中する事を民衆は嫌う。共和政で王を夢見るのは何より重い罪なのだ。

ティベリウスの護民官の任期が終わる頃、元老院はティベリウスが公職を外れたらすぐに反逆罪で告発し、死刑を要求すると決める。
ティベリウス支持派と反対派が対立し、民衆の内紛は頂点に達していた。

ティベリウスは自分は民衆の味方だと汚名を晴らすため、護民官へ再度立候補する。
再選挙の日、元老院はこの選挙は法に反していて、ティベリウスは革命を起こす気だと、選挙の阻止を決める。
投票の最中にティベリウスは護衛ともども殺される。

ティベリウスの葬儀は行われず、遺体はテヴェレ川に投げ捨てられた。
ティベリウスの死後、ローマでは民衆による大規模な内乱が勃発。ローマが再び団結するのは100年後”皇帝”の登場を待たなくてはならない。

登場人物

ティベリウス・グラックス
スキピオ・アエミリアヌス
コルネリア・アフリカナ
プブリウス・コルネリウス・スキピオ・ナシカ・セラピオ
Appius Claudius Pulcher (consul 143 BC)
Marcus Octavius
Gaius Hostilius Mancinus

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